国土交通省は先月末、平成25年度上半期の
「建築物リフォーム・リニューアル調査報告」を発表しました。
リフォームの市場規模の把握と建築物ストックの有効活用を
促進するための基礎資料として、平成20年から実施しているそうです。
これによると、住宅に係るリフォーム工事の受注高が
前年度同期と比較して1.5倍にもなっています。
住宅を細分化して見てみると、戸建住宅で27.1%の増加、
共同住宅に至っては84.1%も増えています。
またリフォーム工事費では、4分の1が50万円未満と
小規模な工事の割合が高いことも読み取れます。
新設住宅着工数が伸び悩む中、
既存の住宅を大切にしようという想いの表れかもしれませんね。
調査結果の詳細は、国土交通省のホームページをご覧ください。
4月17日のブログで、国土交通省が公表した
「中古住宅の賃貸借ガイドライン」をご紹介しました。
空き家の増加に歯止めをかけるため、
個人所有の中古住宅を活用する市場形成が目的となっています。
実際日本の住宅に占める中古の割合は1割強で、
7~8割の欧米より極端に少ない、とのこと。
気候や地震など日本特有の事情を考慮に入れても
中古住宅が活用されないのはもったいない気がします。
実は中古住宅の需要がないわけではないのです。
ブログでも触れたように、若い世代で
「リノベーション」がブームとなっています。
「リフォーム」が内装の改修にとどまるのに対し、
「リノベーション」は、壁や天井を取り払い
間取りから作り変える改修を指します。
新築を購入するより安く自分好みの部屋が作れるとあって、
新築信仰が根強かった日本の住宅市場を変えるほどの勢いが感じられます。
賃貸住宅でも導入されていて、相場より高い家賃でも
入居希望者が後を絶たないような人気物件もあるようです。
このような制度やアイデアで、
住み手のいない空き家が少しでも減ることを期待したいですね。
世田谷建築工房のホームページをご覧くださいましてありがとうございます。
おかげさまで4月に入ってからも順調にご依頼をいただき
新規工事とお見積書作成に お時間がかかる状況が続いております。
お急ぎのお客様にはご希望に添えず誠に申し訳なく、お詫び致します。
現在のところ、以下のような状況でございます。
【お見積書作成のための現地調査】5月中旬~
【お見積書の提出】工事箇所を拝見した後1週間程度
【工事開始】5月下旬~
私共を信頼しご依頼くださいましたこと、深く感謝申し上げます。
これからも世田谷建築工房をよろしくお願い致します。
国土交通省は先月、個人が住宅を貸し借りしやすくするための
ガイドラインを公表しました。
貸し手、借り手双方にメリットのある契約方式の導入により、
中古物件の賃貸契約の増加につなげる試みです。
主な内容は
◆貸し手のリフォームや清掃をなくし、負担を軽くする
◆借り手が自由にリフォームでき、退去時の原状回復も不要
となっています。
通常の賃貸契約では、退去時にトラブルが生じやすいため
入居者によるリフォームは原則として禁じられてきました。
新方式の賃貸契約では、退去時などのルールを明確にすることで
借り手の自由度が上がるとともにトラブルのリスクが下がります。
貸し手にとっても事前の清掃や修繕が不要となるため負担が減り、
その分家賃が安くなれば借り手も見つかりやすい・・・
と、好循環が期待できるというわけです。
今回新方式の成立に踏み切ったのは
空き家の増加に歯止めをかける狙いがあります。
国土交通省によると、H20年の全国の空き家の総数は約760万戸に及び、
そのうち個人住宅が270万戸を占めており、適切な管理が行われていない住宅は
防犯や衛生などの面で地域の大きな問題となっているとのこと。
空き家の活用が期待されているにもかかわらず、
個人住宅の賃貸流通や空き家の管理については
賃貸用物件と比べて取引ルールや指針が整備されておらず、
市場の形成はまだ不十分な状態であることを問題視した結果
新方式の導入に至ったようです。
若者世代の「リノベーション」ブーム等からも
需要は十分にあるといえるでしょう。
このブログでも何度も取り上げている空き家問題。
改善に一役買ってくれることを期待したいと思います。
「インスペクション」 という言葉をご存知でしょうか?
専門家による品質評価を意味する場合が多く、
住宅でしたら 「住宅診断」 「住宅検査」 を指します。
住宅は品質や性能が様々で、
中古住宅では維持管理や経年劣化等で更に差が生じます。
中古住宅の品質等に消費者が不安を感じ
インスペクションサービスへのニーズが高まっていることから、
国土交通省は今年6月に
『既存住宅インスペクション・ガイドライン』 を策定しました。
検査・調査を行う者の技術的能力の確保や
検査・調査の項目・方法等のあり方について取りまとめたものです。
判断の指針を示すことで
検査する者の技術や検査基準に左右されにくくなり、
適正な業務の実施を目的としています。
世田谷建築工房には既に 「ホームインスペクター(住宅診断士)」
という資格を持つスタッフがおります。
住宅全体の劣化状況や欠陥の有無を目視でチェックし、
メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを
「中立な立場」でアドバイスする資格です。
リフォームの際にも是非お役立てください。
『既存住宅インスペクション・ガイドライン』 については
国土交通省のホームページをご覧ください。
→ http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000464.html
今月の日本経済新聞に
「シニアが長い人生で築いた資産をどう生かすのか」
という内容の記事が連載されていました。
資産と言っても様々で、金融資産や不動産、会社まで取り上げています。
老後を2人で暮らすには、一か月最低22万3千円必要だそうです。
公的年金の平均支給額は23万円なので、ゆとりはありません。
退職金でゆとりを補えるのは、せいぜい10年程度。
ゆとりをどのように生み出すのか・・・
記事では、投信や債券、株式の運用の他に
「不動産は使うもの」として事例を挙げています。
10年の調査によると、世帯主が65歳以上では
持ち家比率が81%と高いことから、
不動産の活用は有効な手段と言えるでしょう。
例えば・・・
【自宅の空き部屋を賃貸】
数年前に妻を亡くした85歳の男性は、
自宅の空き部屋に大学院生を迎えるそうです。これは、
「学生に安く住まいを提供し、高齢者の孤独の解消につなげよう」
というNPO法人の取り組みによるものです。
【自宅を賃貸】
自宅を丸ごと貸し出す 「リロケーション」 でも
シニアの利用が広がっているとのこと。
家賃収入で老人ホームに入ったり、
都心部やリゾート地に引っ越したりする人が多いそうです。
【自宅を担保に借り入れ】
72歳の男性は、もっと人生を楽しもうと「リバースモーゲージ」制度を活用。
借り入れたお金で豪華寝台列車の旅を楽しむこともあるそうです。
自宅を担保に資金を借り入れるもので、
死亡時に銀行が土地を売却し、借金が相殺されます。
これらについてはこのスタッフ日記でも紹介していますのでご覧ください。
空き部屋の賃貸→http://setaken.sub.jp/blog/?p=714
自宅の賃貸→http://setaken.sub.jp/blog/?p=671
リバースモーゲージ→http://setaken.sub.jp/blog/?m=201307
また、会社を売るシニアも増えているそうです。
今年の調査によると、65歳以上のオーナー企業の半数が後継者不在とのこと。
価値を理解し引き継いでくれる会社に手放したり、
ノウハウや技術を伝授することもあるそうです。
会社や技術という資産を次世代に引き継ぐことが
日本社会の活力になる、と記事は結んでいます。
いずれにしても超高齢化の時代、自立しいきいきとしたシニア層が増えれば
若い世代が楽になることは確かです。
自分のため、そして次世代のために 賢く楽しく暮らしていきたいものですね。
高齢者のみで暮らしている世帯が増え続けているようです。
子供が独立して高齢の親だけになった場合、
育児期にはメリットだった点がデメリットになるなど
住まいに求めるものも変化していきます。
●築年数が経つ・・・設備が古くなり使い勝手が悪い
・・・間取りが今の生活に合わない
●使わなくなった部屋がある・・・メンテナンスが面倒
●環境の良さで郊外居住を選択・・・車がないと不便
などの不満を感じる方も多いのではないでしょうか。
このブログでは 『住み替えで老後資金を確保』 という観点から
様々な住み替えやリフォームをご紹介して参りました。
以前の記事はこちら → http://setaken.sub.jp/blog/?p=707
今回は、便利なエリアで程よい広さの家に住み替えたいが
愛着のある住まいを手放したくない、という方向けに
「今の住まいを賃貸に出し、家賃収入で最適な住まいを借りる」 方法を
少しだけ掘り下げてみたいと思います。
賃貸に出すには、最低限のクリーニング費用と
場合によっては壁紙や設備の交換など、
ある程度まとまった金額を準備する必要があります。
どの程度かけるかは、家賃相場との兼ね合い等から判断できますので
不動産会社さんにご相談されると良いでしょう。
駅から遠く不便なエリアにあり、借り手がつくかどうか心配でしたら
デイサービスセンター等の介護施設にリフォームしてはいかがでしょうか。
高齢者向けの施設は車の送迎が基本ですので、立地を選びません。
小規模な施設なら一般的な住宅でも十分にリフォーム可能です。
高齢化に伴い、介護施設のニーズはますます高まっています。
自宅を活用して社会貢献もできれば一石二鳥ですね。
よろしければ是非ご検討ください。