「インスペクション」 という言葉をご存知でしょうか?
専門家による品質評価を意味する場合が多く、
住宅でしたら 「住宅診断」 「住宅検査」 を指します。
住宅は品質や性能が様々で、
中古住宅では維持管理や経年劣化等で更に差が生じます。
中古住宅の品質等に消費者が不安を感じ
インスペクションサービスへのニーズが高まっていることから、
国土交通省は今年6月に
『既存住宅インスペクション・ガイドライン』 を策定しました。
検査・調査を行う者の技術的能力の確保や
検査・調査の項目・方法等のあり方について取りまとめたものです。
判断の指針を示すことで
検査する者の技術や検査基準に左右されにくくなり、
適正な業務の実施を目的としています。
世田谷建築工房には既に 「ホームインスペクター(住宅診断士)」
という資格を持つスタッフがおります。
住宅全体の劣化状況や欠陥の有無を目視でチェックし、
メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを
「中立な立場」でアドバイスする資格です。
リフォームの際にも是非お役立てください。
『既存住宅インスペクション・ガイドライン』 については
国土交通省のホームページをご覧ください。
→ http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000464.html
今月の日本経済新聞に
「シニアが長い人生で築いた資産をどう生かすのか」
という内容の記事が連載されていました。
資産と言っても様々で、金融資産や不動産、会社まで取り上げています。
老後を2人で暮らすには、一か月最低22万3千円必要だそうです。
公的年金の平均支給額は23万円なので、ゆとりはありません。
退職金でゆとりを補えるのは、せいぜい10年程度。
ゆとりをどのように生み出すのか・・・
記事では、投信や債券、株式の運用の他に
「不動産は使うもの」として事例を挙げています。
10年の調査によると、世帯主が65歳以上では
持ち家比率が81%と高いことから、
不動産の活用は有効な手段と言えるでしょう。
例えば・・・
【自宅の空き部屋を賃貸】
数年前に妻を亡くした85歳の男性は、
自宅の空き部屋に大学院生を迎えるそうです。これは、
「学生に安く住まいを提供し、高齢者の孤独の解消につなげよう」
というNPO法人の取り組みによるものです。
【自宅を賃貸】
自宅を丸ごと貸し出す 「リロケーション」 でも
シニアの利用が広がっているとのこと。
家賃収入で老人ホームに入ったり、
都心部やリゾート地に引っ越したりする人が多いそうです。
【自宅を担保に借り入れ】
72歳の男性は、もっと人生を楽しもうと「リバースモーゲージ」制度を活用。
借り入れたお金で豪華寝台列車の旅を楽しむこともあるそうです。
自宅を担保に資金を借り入れるもので、
死亡時に銀行が土地を売却し、借金が相殺されます。
これらについてはこのスタッフ日記でも紹介していますのでご覧ください。
空き部屋の賃貸→http://setaken.sub.jp/blog/?p=714
自宅の賃貸→http://setaken.sub.jp/blog/?p=671
リバースモーゲージ→http://setaken.sub.jp/blog/?m=201307
また、会社を売るシニアも増えているそうです。
今年の調査によると、65歳以上のオーナー企業の半数が後継者不在とのこと。
価値を理解し引き継いでくれる会社に手放したり、
ノウハウや技術を伝授することもあるそうです。
会社や技術という資産を次世代に引き継ぐことが
日本社会の活力になる、と記事は結んでいます。
いずれにしても超高齢化の時代、自立しいきいきとしたシニア層が増えれば
若い世代が楽になることは確かです。
自分のため、そして次世代のために 賢く楽しく暮らしていきたいものですね。